やるべきことはたくさんあるが 充実してはいない。
結局のところ 今の僕はなにもしていないのと同じだと気付いた。
気付いたとき 僕らは立った。 歩き出した。
そのとき 僕は一人で決めたんだ。


ビンラディンが犯人だとしたらその罪は許されるものじゃないけど、
彼は少なからず世界を相手取り行動を起こしたんだ。




自分に誇れるのもがいくつあるかって?
名前と 誕生日と
プリティーな指紋ぐらいで充分だろ。




僕の嫌いな人
なぜあなたはそんなにも偉そうなの?
と聞きたい。
そうなるともう止まらない。
一言一言が鼻につく
死ねと本気で思うときもある。
殺すと本気で思うときもある。
その時の僕は その人が死んだら本気で喜ぶだろう。

その時の僕は人の痛みを棚に上げている。
その時の僕は自分を棚に上げている。
もしも自分が と考えると痛すぎる。
それでも学ばない僕はキチガイだ。



生まれ変わりとか あるのかわかんないけど
生まれ変わったら アライグマになりたい。
アイスを洗って 溶かして笑われるような
あのプリティーなアライグマになりたい。




なにか嫌なことがあったのかだって?
そんな野暮なこと聞くなよ。 兄弟。
毎日あるよ。 嫌なことぐらい。
無責任だな。 兄弟。



あんまり頑張れとか言いたくないんよ。
あんた 俺に頑張れって言われて頑張れんの?
頑張ってないヤツに頑張れって言われて。
でもやっぱ 頑張れぐらいしか思いつかないのな。
ああ だから頑張れって言うんだな。
じゃあ頑張れ。


ほら 説得力ねぇじゃん。




正方形の部屋は真っ暗 君は隅っこのほうで三角座り
親指の爪は齧りすぎてボロボロ 皮も所々剥けている
じっと 見つめている
一見 対角線上の壁を見つめているようにも見えるが
その薄い黒目の瞳が見つめているのは 瞳と壁との間の“空気”
を じっと見つめている
ボロボロの親指が 尚も口元に運ばれる
前歯の間に挟み ゆっくりと力を込めていく
みじっ という嫌な音をたてながら
口の中に残る 爪らしき物
その間も瞳は只 虚空だけを見つめ
君は今もそこに 三角座り そして僕は 赤焼けの窓辺に座る




イヤな感じの人を嫌いになることはあるんだ。 人間的に。
イヤな感じの人を好きになることもあるんだ。 人間的に。
でもさ 良い人を嫌いになることって やっぱないんだよな。
人間的に。



しっかりと抱き合って 朝まで隣りにいてやるよ
布団の中に潜り込んで 昔話を聞かせてやるよ
僕の偽善とゴマカシで 君を包み込んでやる



やりたくねぇもんはやりたくねぇんだ。
でもしかたないんだ。
俺はやりたくねぇことやってんだ。
もうちっとさ 救いがあってもいいんじゃねえの?



目が覚めると、部屋は真っ暗だった。
時計の電気もつかなかった。
僕は部屋の電気をつけようと、重い身体を起こした。
ドアまでたどり着く前に、なにかに足を取られて転んだ。
寝ている間にベッドから落ちた毛布だった。
なんだかもう、めんどくさくなって
毛布を手繰り寄せて、その場で眠った。

目が覚めると、部屋は薄明るかった。
僕はベッドの上で目を覚ました。
毛布はドアの近くに丸まっていた。
そして僕は思う。
ああ、今日は月曜だ。