仮定

あいつらは
恋人と
別れた理由を、
価値観の相違だとか
趣味の不一致だとか
言いやがるが
それは
違うと思う。

そこにあるものは
漠然と
「うまいこといく」か
「うまいこといかない」かの
問題で。


俺は
自分と同じ
物事の見方をするような女と
付き合いたいとは
思わない。
そんな
気違いじみた女とは。

好きになったら
分からないけど。




過程

けど
趣味の一致とまでは
言わないが、
俺の趣味を
否定は
してほしくない。

「私、そういうの嫌い」とか
そんなくだらないことで
俺は
人を
嫌いになったりはしない
が、
そんなくだらないことで
一人勝手に
落ち込むので
出来るだけ
言わないでほしい。

俺は
いい趣味を
してるから
そんなこと
言われないでしょうが。





結論

おまえの趣味は
俺の趣味だ!





否定

流行りとか
ワイドショーとか
世間とか
ホモとか

好きになれそうにないし
趣味にも出来そうにない。
そういうものも
あるにはある。

まあ
仕方ない。





ラブレター

好きです。
大好きです。
ごめんなさい。
神様よりも、
好きです。





MAN

正直な話、
男ってのは
セックスさえできれば
なんでもいい。

男っていうのは
そういうもんだ。
だから、
信用しないほうがいい。

俺以外は。





基準

俺は
あいつに嫌われちゃいないか、
ということが
すごく気になるし
それが恐い。

あなたが
羨ましい。

こんな駄文を
読んでくれる人のこと
俺は
大好きだ。

これを読んでる時点で
あなたのことが
大好きだ。

だから
羨ましい。





俺は彼女を押し倒せた

たしかに
あのとき
俺は
彼女を押し倒せた。

彼女も
押し倒されても仕方ないような
雰囲気だったし、
俺に対して
警戒心の欠片も
持っちゃいなかった。

それでも
それをしなかった
そんな俺は
ミスター・プラトニック。


次は迷わねえ。





青春

毎日々々
ホルモンに
振り回されながら
生きているわけで。





ザーメン

彼女は
眉をしかめて
苦労しながら
精液を飲み込み
「まずい」と
ひとこと言った。

そりゃそうだと思う。





現実

それは
彼女が
誰か、他の男と
寝ているところを
想像させた。

その男が
彼女に軽くキスをして
彼女の胸を愛撫するところを
想像させた。

もちろんそんなこと
考えたくなかった。

しかしそれは
実際に起こったかもしれないこと。

その日から
毎日、
彼女に会う度
俺は
そのイメージに悩まされた。

こうなった以上、
俺は
そのイメージに
自分を慣らさなければならない。
そして俺は
現実を見なければならない。

まったく
苦しい。





生きる

もう何も見たくないし
もう何も聞きたくない。

まったく
苦しい。

それでも俺は
生きてるのが嫌いじゃない。





ミスター・プラトニックの釈然としない日常

隣町のジョニーが
恋の相談をしてきた。
「なあ、聞いてくれミスター・プラトニックよ。俺どうやら恋をしちまったらしい。恋に落ちちまったらしい。しかし彼女には今、誰だか知らないが意中の相手がいるようなんだ。俺、どうすりゃいい?」と。

俺は言った。
「そうか・・・うん。それは・・・なんというか・・・大変。そうだ、大変だなあ。ジョニー。君の気持ちはとてもよく分かる。うん。よく分かるよ。はぁ。そうか・・・。そうだな。うん。がんばれよ。なんか」
長い寝不足で俺はとても疲れていたし、
ジョニーとはそれほど深い仲でもなかった。


後日、トムから、ジョニーとA子が付き合い始めたということを聞いた。


ちくしょうと思った。

俺は前からA子のことが気になっていたのだ。