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10月13日(Wed)

 俺はどうしようもなく周りに影響される。水なんだ。風なんだ。我が拳は無形。よって誰にも読めぬ、みたいな。だからふてこい文章への実験的挑戦は舞城王太郎読みきってからやりたいと思います。今やるとこんなになる。

 「ふてこい文章への実験的挑戦1」




10月11日(Mon)

 今読んでいる本。舞城王太郎「九十九十九(ツクモジュウク)」。机の上に爪磨きなるものを見つけて、手持ち無沙汰に深夜テレビ見ながらキュコキュコやってたらなんかほんと顔写りそうなくらい輝き出して、ちょっと気持ち悪かったから自前の金ヤスリで元に戻そうとしたらなんかえらいことなった、みたいな生活です。シェイク杏仁娘、ってちょっとエロイと思う。あの微妙な酸味といい。

 大塚英志と魔ゼルな規犬にスポイルされた生活。なんだか、どんなことでも信じられそうな気分になってきた。虚言捏造なんでも来いやー。とか言ってる僕が一番の虚言吐き。前の日記の血管の話とかね、あれ嘘だからね。火のないところに煙立てちゃったからね。別にさあ、嘘付いたっていいじゃないか。あんたは本当に嘘をつかれたくないと思っているのか。それはあんたが嘘をつかれたくないっていうふうに思いたいから、なんとなく世情的に「ワタシに嘘はつかないで!」って思ってた方がなんとなくいい感じだし相手に対して優位にも立てそうな気がするから、そう思ってるだけなんじゃないのか。自発的に「こう思おう」として思うことと、単にふと浮かんできたものとして「こう思う」こととは、実はむちゃくちゃ違う。あんたの嘘をつかれたくないって気持ちこそが、そもそも嘘なんじゃねーのかよ。とか、この無茶苦茶理論は王太郎の影響。ちなみに僕は、嘘をつかれると少し悲しかったり大いに悲しかったりうらぶれた気持ちになっちゃったりするので、嘘はつかないで欲しいと思います。極めて自発的に積極的に精力的に嘘つくけど。初めからそう言え。

 人間がつける嘘の量はね、決まってるんだ。少し個人差はあれど、大体みんな一定なんだよ。人を上手く騙すには必要なところだけ嘘をつく、ってあるじゃないですか。本当のことに少しだけ、嘘を混ぜる。全部嘘で固めると、その嘘を守る為に嘘を重ねて、結局パンクしちゃうからね。それがつまり容量オーバーってこと。だから僕は、日々少しづつ、下らない嘘をつく。昨日したことや、考えていることに半無意識に嘘を混ぜ込む。そうやってエネルギーを逃がしてやってるんだ。そうしときゃ、でかい嘘つかなくてすむだろ?そもそもにして虚言症なのは自覚してるから、そうでもしなきゃ駄目なんだ。多めに見て下さい。今朝は食パンを食べました。




10月6日(Wed)

 なんですかね。もともと日々あったことを書き留めるタイプの日記ではなかったんですけど、近頃完全に僕の行動は書いてませんね。いつからこうなったんだっけ?もう面倒なんでこのスタンスを続けますが。まあ、演劇を二回見に行って、酒を呑んで記憶をなくして、まあそんなもんか。こんなもんか。ああ、走り続けるって、こんなもんかよ。

 決して悪い調子ではないはずなんですよね。お酒もあって、娯楽もあってさ。友達も増えて、たまに遊べて。むしろ絶好調であってもいいはずなんですよ。でもどこかが失調してる。崩れている。虫歯を崩壊するまで放っておいたことって、あります?やっぱり痛いんですよ。当然。飲み物とか染みまくりで。でも、そのうち痛い歯を避けた生活習慣を覚えるんですよね。右奥歯が痛いなら、左で物を噛むようになったり。飲み物を飲むときも、半無意識的に患部に液体を触れさせずして飲む方法を会得したり。そんで虫歯のことは忘れていくわけですな。でもある日、たまたま右奥歯で噛んでしまって思い出す。弄ってみる。そしたらいつの間にか歯と歯茎の間に隙間が出来ていて、そこに爪を突っ込むと歯の一部がボロッと・・・あたかも歯という物質を構成していたモノが、結合力を失って砂粒に戻ってしまうように、ボロッと。そんな感じね。

 世の中には血管フェチという属性があるようですね。知らなかった。この前、血管を触らせて欲しいという稀有な女性がいたので触らせてみたところ、予想以上のリアクションをしたので調子に乗って静脈に血便を浮かび上がらせるパフォーマンスをしたところ、とても喜ばれた。僕は小学生の頃なんとなくでこのパフォーマンスを会得したんだけれども、僕の血管はこのときこの瞬間のために存在していたんだなと思った。本当にそう思った。むしろそう悟った。だって、自分の体で、いや、自分という存在に関する何かで他人を喜ばせることができるだなんて、信じられなかった。僕は未だに誰かを喜ばせることを自分の喜びだと思っている。幾分フ抜けた考えだとも思うけれど、誰かが僕のしたことで嬉しいと感じてくれれば僕も嬉しい。素敵なことだと思う。血管を触っていた女の子と目が合ったとき、ああ、俺、今、死ぬんだなと思った。本当に死んだってよかったんだけれど、死ななかった。記憶はなくしたけれど。

 世の中の女性がみんな血管フェチになればいい。そしたら僕は、世界中の女の人に血管を触らせて廻る。本当に世界中を廻ったっていいけれど、むしろ身近なところに喜びを撒き散らして廻るのも面白そう。そんで、もしもなにかの間違いで恋人ができたら(片思いだって恋人なんだよ!辞典で調べてみれ)僕はこの血管をあんたに捧ぐ、あんたにしか触れさせないと誓うんだ。なんてロマン溢れる話だろうか。まあ極論、僕にはそれぐらいしかないから。

 それから、きっと僕は不慮の事故か何かでその血管を失うことになり、冬ソナにも負けないドロドロの悲劇を演じることになるんだろうけれど、それはまた別の話。この世界では成し得なかった、他の世界の選択肢。



10月2日(Sat)

 なんだかわからないうちに10月になってしまいました。わかったことなんて一度もないですが。このところの気温の変動はやめてほしい。僕の部屋は朝方ものすごく冷えるので厚着して家を出て昼に暑い思いをせにゃならんのです。理不尽だ。ああ、ものすごく日記っぽいですね。季語の挨拶とか使ってるし。世間ではよく正しい日本語を保存しなければとか言われてるんですけど、そう言ってる彼ら自身が一番胡散臭いということに本人は気付いてるんですかね。まあどっちゃでもいいけど。

 ただ、万葉集とか千年以上も前の日本語ってのは正しい日本語ではないです。あれは千年前において正しかったのであって、それを現在と等価するなんて無理っていうか阿呆くさい。千年以上前の感覚っすよ。しかも自分の文献を形に残せるほどの身分の。想像はできるかもしれないけれど、それは決して本物と重ならない。無理だって。

 なんかね、ああいう昔話にも、色恋沙汰云々ってあるじゃないですか。具体的な題名とかは覚えてないけど。それを評価するときにね、国語教師とかなんとか委員の人は大抵こんなこと言っちゃうわけですよ。「たとえ千年の時が流れても、人間の恋愛の本質はそう変わってないものですね」って、たぶんこれ、誰か国語界の偉いさんが言い出して、それをみんなが真似しだしたんだと思うんだけどさ。っていうかね、変わってないわけないんですよ。たぶんああいうこと言っちゃってる本人も本気で心からそう思って言ってるわけじゃないと思う。脳みそあるんだからさ。

 まあ全否定ではなくて、確かに人が人を想う気持ちのものすごい純粋なところはあるいはそのまま残っているのかも知れないけれど、千年ですよ。親の代から一世代で、これだけ変わった。第一次世界大戦が起きてた頃の恋愛観なんて僕にはわかんないです。それだって高々百年前。ましてや歌を詠む余裕のあるくらいの身分の持ち主の生活、境遇、思想、その他諸々。恋だの愛だのっていうのは、どうしようもなく当事者の状況やそれに基づく思想に左右される。でないと世界中がほぼ同じ恋愛観を持ってないとおかしいはずっしょ。パキスタンあたりで辛うじて生活は出来ているが歩道を外れたら地雷は埋まってるわいつ他人の喧嘩に巻き込まれて殺されるかわかんないわ片思いのあの人は今度の適性検査でおそらく自衛軍に引っ張り込まれるわで、そんな状況下の恋愛観と、余りにも恵まれすぎてる私らの恋愛観と、まあ同じだって言い張るんなら別にーって感じだけど、んなもんどう考えたって思い上がり。同じ時代に生きてるのにこれっすよ。笑っちゃう。

 それでも僕は本当に本質的なところ、人種とか時代じゃなくて人間っていう種の枠で見てとことんまで突き詰めていったとこはちょっとぐらい似通ってるんじゃないかなとか信じてみたくなっちゃうわけで、たぶんそれは真ん丸で透き通っていてほんのり青くて、あるいはピンク色で、鼓動に合わせて微かに明滅したりしてるんだとか思ってみちゃうキモ童貞ロマンチストなわけですが。たぶんそれをそのままの形で見せるのは無理なんですよ、もう、なんか色々汚れちゃったし。キチャナーイ。でもまあキチャナイもんは洗い流せばいいし、それでもやっぱ染み付いちゃったりしてるんだろうけど、そういうもんの間から微かな鼓動の明滅くらいは見せることができればいいなぁとかそんないいオチを思い付いたんですが、なんかものすごいいいHPになってませんかこれ。昨日はバイトが終わった後、マクドのスタッフルームで一時過ぎまで同年代3人、二十歳過ぎ1人の男4人で風俗について、プロのフェラチオ技の巧みさについて、道具を使ったAVについて談義してました。「まじすか!行ったんすか!いやいやいやいや、今度一緒に行こうやなくて。僕そんなん行けませんし」「あの・・・あれ、無線のローターのやつ。そうそれ!飛びっこ!って小林よぉそんなん知ってんなぁ。見すぎやで」「岡村ってケツ毛長いらしいで」 以上オチです。